世の中にはよく、「センスがいい」なんて言われる人がいますよね。
逆に、「センスが悪い」と言われる人がいますよね。
センス、才能という意味合いというか、
感性というような意味合いかは置いておいて、
僕は「センス」がどうとかという言葉をあまり使いたくない人です。
そもそも、物差しが言っている本人の主観的な判断だし、
評価を下している本人のセンスはどうなの?と思ってしまいます。
若かりし頃に、ギターに燃えていた時期がありました。
楽しくてたまらなくて、毎日、何年も練習して、とても難解な曲も弾けるようになっていました。
けっこう自信がありました(笑)
そんな中、何気なくテレビを見てたら何かのCMで、クラシックギタリストの村治香織さんが数秒のフレーズを弾いたのを見た時、
一瞬で「あ、違うわ」と、理屈じゃなく、感覚で思いました。
絶望的な気持ちになったのを覚えています。
けれどもそれは、ずっと練習してきて、自分なりに研鑽していったからこそわかったものだったと思います。
しかし、ギターをやっている人全員がそのCMを見て、「俺はセンスないわ」ってギタリストになることを挫折するかと言えば、そんなわけないですよね。
物差しは人それぞれだし、感じ方も、見方も人それぞれ。
そのすべてに対応することなんて不可能です。
イチローさんですら、メジャーでは通用しないと笑った人がいて、
ビートルズですら、売り込んだデッカレコードに、
「はっきり言って、彼らのサウンドは気に入らないよ。4人組でギターなんて終わってる。」
と言われて、拒否されています。
その時の決定の損失は天文学的な数字ですよね。
センスや才能とか、見る人によって大きく違うわけです。
ひとりひとりに対して、深く受け止めていてはキリがないですね。
他人の評価より、自己評価のほうが大切だと僕は思います。